KEIRINグランプリ
[Wikipedia|▼Menu]

KEIRINグランプリKEIRINグランプリ 2017
概要
格付けGP
愛称グランプリ
概定番組一発勝負
主催者持ち回り
開催地持ち回り
開催時期12月30日
歴史
初回開催1985年
開催回数39回(2023年)
初代優勝者中野浩一
最多優勝者井上茂徳山田裕仁(3回)
直近優勝者松浦悠士(2023年)
次回開催予定
次回開催2024年12月30日
次回開催地静岡競輪場
テンプレートを表示

KEIRINグランプリ(ケイリングランプリ)は、毎年12月30日に開催される競輪GP競走(レース)である。ただし1989年は労使交渉の決裂から開催中止となり、1990年はテレビ中継の関係で12月29日に開催した。
概要

このレースは通常のトーナメント方式ではなく、一定の条件により選ばれた9人のS級選手による1レースのみの一発勝負である。

現在は優勝賞金が1億円超であること、2001年に競輪のグレード制が導入されてからはGIよりも格の高いグレードとして『GP』が用意されるなど、競輪における最上位のレースと位置付けられており、その年の競輪界の「真の実力日本一決定戦」とも認識されることもある[注 1]

2007年までは、各種公営競技を代表する年末のビッグレース(中山大障害有馬記念東京大賞典賞金王決定戦競走スーパースター王座決定戦・KEIRINグランプリ)の中でも最後に行われてきたことから、その年の「ギャンブル総決算」、あるいは「公営競技界最後の大一番」の意味合いを持つレースとして位置付けられてきた[注 2]。2008年以降はオートレースの「スーパースター王座決定戦」が、2014年以降はボートレースの賞金女王決定戦競走が、それぞれ大晦日に行われるようになったため、こうした「総決算」や「大一番」の座をそちらに譲ることになったが、競輪においては、グランプリがその年の開催場のシリーズ最終日の最終レースに行なわれるため、「グランプリファイナル」とも言われている。

2019年に東京大賞典に売り上げを抜かれた[1][注 3]が、2018年までは中央競馬を除く各種公営競技のレースとしては1レースあたりで最大の売り上げを持つ競走[注 4]であった。

現在は、毎年(2022年以降)12月28日から12月30日までの3日間が「グランプリシリーズ」と題して寺内大吉記念杯競輪がアンダーカードとして行われており、各日最終11レースが「グランプリ」レースとなっている(初日である12月28日がヤンググランプリ、2日目である12月29日がオッズパーク杯ガールズグランプリ、最終日である12月30日がKEIRINグランプリ)[5]。なお1990-2004年は、立川競輪場に於いては年末最終回は阿佐田哲也杯が行われていたため、グランプリは一部年度を除き、最終3日目の同杯決勝レースに続いて行われた。
レース

2825m(400mバンク7周)で行われる[6]。競輪は400mバンクの競輪場においてはA級戦[注 5] ・L級戦では1625m、S級戦では2025m、GIの決勝でも2425m(競輪場により微差あり)で行われるため、競輪における全レース中で最も競走距離が長いレースとなっている。なお、グランプリ自体は固定開催ではないため400m以外のバンクを持つ競輪場での開催の可能性もあるが、過去の開催場は全て400mバンクで開催されたため、一貫して2825mでの開催が続いている。
賞金

1着(優勝)賞金は、いずれも副賞込みで、第1回1985年)が1000万円であったが、以後少しずつ増額され第13回1997年)から7000万円となり[7]第20回2004年)からはKEIRINグランプリに先駆けて1億円とした競艇賞金王決定戦競走に合わせて1億円[注 6] に増額された。第30回2014年)ではさらに170万円増額されて1億170万円となったが、第31回2015年)から第34回2018年)では10万円減額されて1億160万円となっていた。ただ、第35回2019年)は本賞金が9840万円に増額された[8]ため1億340万円となり1億円を超えた[9]第37回2021年)からは更に増額され、本賞金のみで初めて1億円を突破し1億830万円となった(本賞金だけでもボートレースの賞金王決定戦の優勝賞金を上回った)。第38回2022年)でも増額され、本賞金のみで1億1880万円(副賞込みでは1億2380万円)となった。第39回2023年)でも増額され、本賞金のみで1億3000万円(副賞も増額され、副賞込みでは1億3700万円[10])となった。第40回(2024年)でも増額され、本賞金のみで1億3300万円(副賞込みでは1億4000万円になると思われる)となった。下位賞金も高く、最下位9着でも4日制GVの優勝より高額である。完走しなければ賞金は支払われないため、激しい落車でも再乗してゴールを目指す選手が多い[11][注 7][注 8]

優勝賞金1億円(米ドルではレートにもよるが100万ドル前後)はボートレースの賞金王決定戦競走と共に1レースの優勝額としては世界最高額としてギネス世界記録に認定されている[注 9]

近年の各着順における賞金額は、以下の通り。( )内は副賞(1着に授与)を含んだ金額。

大会(年)1着2着3着4着5着6着7着8着9着
第37回(2021年)[12]1億330万円(1億830万円[13])2195万円1328万円896万円743万円645万円613万円590万円569万円
第38回(2022年)[14]1億1880万円(1億2380万円[15])2520万円1530万円1030万円854万円742万円705万円679万円654万円
第39回(2023年)[16]1億3000万円(1億3700万円[17])2770万円1680万円1133万円939万円816万円776万円747万円719万円
第40回(2024年)[18]1億3300万円2810万円1720万円1178万円977万円910万円880万円861万円850万円

開催場

開催場は固定ではなく、各競輪場による持ち回りである。

競輪では、原則として「1競輪場で、1年間で開催できる4日間(以上)制のグレードレースは一つ(1節)のみ」という取り決めがある。だが、グランプリ自体は単発の企画レースであり別格の扱いであること、またグランプリシリーズは3日間制かつ格付けはFIということもあり、同年度中にグランプリとは別で、GIやGII(特別競輪)、GIII(主に記念競輪)の開催も可能となっている。ただ、グランプリ自体がビッグレースであり、現状でもグランプリ1レースだけで50億円ほど、グランプリシリーズ3日間の総売上は4日間制GIの総売上(概ね90億円台[19])をも上回る100億円超の売上があることから、グランプリを開催する競輪場では、他の競輪場に配慮して同年度内はGIIIは開催するがGIやGIIは開催しないことが暗黙の了解となっている。

特に、グランプリ開催当日は1万人以上[注 10]もの大量の観客が訪れることから、競輪場のキャパシティと開催ノウハウの関係もあり、2002年までは立川競輪場での開催を基本としつつ、立川競輪場で日本選手権競輪(GI)が開催される年のみ、平塚競輪場にて開催されるパターンが続いた。ただ、2003年京王閣競輪場で初めて開催されてからは、京王閣 → 立川 → 平塚の順で3場を3年周期とするローテーションにて開催されるようになった。

このような経緯から、グランプリの開催実績のある競輪場は首都圏にある(競輪の区分でいう)関東(立川、京王閣)ないし南関東(平塚)の競輪場のみの開催に限られていたが、2014年には関東・南関東の3場以外では初となる岸和田競輪場大阪府岸和田市


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:160 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef